今回から、体内の結合組織内に蓄積しているタンパク質、ナトリウム、カルシウムなどの沈着物を取り除く方法について考えてみたいと思います。
私は、最初はまずタンパク質が間質に溜まり、そのタンパク質に後からナトリウム、カルシウムなどが結合していくのではないかと、考えています。
体内では、ほとんどの物質は水に溶けてイオン化した状態で存在します。
イオン化とはプラスかマイナスの電気を帯びているということです。
弱アルカリ性の体液中ではタンパク質は通常マイナスに帯電しており、ナトリウムとカリウムはプラスに帯電しています。
ナトリウムならNa⁺、カルシウムならCa²⁺となります。
電気は同じ極性同志は反発し、違う極性同志は引き寄せ合います。
ですから、マイナスの電気を帯びたタンパク質とプラスの電気を帯びたナトリウムやカルシウムは互いに結合しやすいということになります。
ところで、結合の仕方には物理的な摩擦力によってつながっているもの、化学的な力によってつながっているもの、あるいは電気的な力によってつながっている物などがありますが、私の感覚ではタンパク質が間質に沈着しているのは物理的な摩擦力、タンパク質と、ナトリウム、カルシウム、あるいは脂質などが結合しているのは、化学的、電気的な結合力だと考えています。
細胞間というのは、コラーゲン繊維というタンパク質の鎖のようなものでつながれており、さらにそこをプロテオグリカンなどの糖たんぱくで埋められています。
ですから、そこは非常に密になっていて体液の循環が悪くなると、分子量の大きいものは、比較的簡単にそこに引っかかってしまい、動けなくなるのではないかと思います。
つまり、この蓄積物を取り除くには物理的な方法と、化学的な方法あるいは電磁気的な方法など、さまざまな手段が考えられるということになります。
この結合を絶つ方法としては
圧力
熱
振動
電気・磁気
酵素などの化学反応
などが考えられるのではないでしょうか。
私はオステオパスですので、数多く考えられる手段のうち、まずは最初にオステオパシーを取り上げたいと思います。
次回はオステオパシーが何をしているかという私なりの考えを、書きます。