毛細血管について

炎症の説明をする前に、毛細血管と毛細リンパ管について書く予定が順番を間違えてしまいました。

ということで、今回は毛細血管について説明します。

ひとの体は動脈血によって酸素や栄養分が全身に運ばれ、逆に静脈血によって二酸化炭素や老廃物が全身から取り除かれるわけですが、この物質交換を行う部分が毛細血管です。

毛細血管は動脈から静脈に移行する部分にあり、軟骨などの一部を除き、ほぼ全ての細胞が毛細血管から20~30μm以内のところにあるそうです。

動脈は心臓から始まり、段々と細くなってその末端が毛細血管ということになります。

毛細血管の手前の細動脈までは、平滑筋という筋肉の層があり自律神経のコントロールにより、血管を収縮したり拡張したりできますが、毛細血管の壁は基底膜という膜と内皮細胞からなっており、平滑筋はありません。

 

 

 

 

以下に毛細血管に関するデータを書きます。(文献によって若干の差異はありますが、概ね以下のようなところです。


直径     

4~9μm

総面積    

500~700㎡

毛細血管孔(間隙)の大きさ   

6~10nm(まれに20~40nm)

毛細血管内の血流速度   

0.3~0.7nm/sec


毛細血管があるところには必ず毛細リンパ管もあり、毛細血管から間質に出た血漿成分のうち、90%が静脈に戻り10%が毛細リンパ管に吸収されます。

毛細血管のところどころにはわずかな間隙、あるいは細孔があり、ここから各種の物質が浸みだすと一般的には考えられています。(ここの表現は文献によって違い、実際に目で見たわけではないので孔なのか間隙なのか、私にはわかりません。)

また脂質、酸素、二酸化炭素などは細胞膜を自由に通過できるので、この孔が無くても、どこからでも血管内外を出入りすることができます。

私が現在疑問に思っていることは、血漿タンパク質のアルブミンがどのように血管内から血管外に移動するかです。

アルブミンは分子量約68000で直径は6~10nmと通常の毛細血管孔の大きさとほぼ同じです。

アルブミンの濃度はというと、血管内で3.5~5.5g/dl、間質液で1.5g/dlと血管内と血管外で約3倍ほどの濃度差しかありません。

血管とアルブミンの大きさを例えるなら、直径約70mの管のところどころに野球ボール大の穴が開いていて、そこを穴と同じ大きさのアルブミンがすり抜けるということになります。

肝臓など一部の臓器では十分にアルブミンが通過できるだけの大きさの、毛細血管孔がありますし、上述のようにごく一部の毛細血管孔はかなり大きなものもあります。

しかし、いくら毛細血管部分の血流が遅いからといって、血管内外のアルブミンの濃度差がこれしかないというのは、大きな疑問でした。

私には、同じ大きさの穴からそれほど簡単にアルブミンが血管外に出られるとは思えず、またガイトン臨床生理学でもアルブミンの血管外への透過性は水の1000分の1でとても小さいという記述がありました。

いろいろな文献を調べた中で、唯一この事実を説明してくれるのはトンデモ学説と言われている千島学説だけでした。

千島博士の数十年にわたる顕微鏡による観察では、毛細血管は体中いたるところで開放端になっており、アルブミンも赤血球でさえも間質に流れ込んでいると言っています。

この赤血球に関する部分が千島学説の重要な部分なのですが、そこはいずれ書きたいと思います。

癌食事療法で有名なマックス・ゲルソンの検査結果からもアルブミンはかなり間質に蓄積していると思っていますし(ゲルソン療法についても、後日書きます。)千島博士の観察結果を肯定しないと、血管内外のアルブミン濃度も説明がつかないように思いますので、ここは千島学説を支持して毛細血管は体中いたるところで開放端になっていて、アルブミンも赤血球もそこから間質に流れ出ているという考えで、今後は話を進めていきたいと思います。

次回は毛細リンパ管について書きます。

あまりにも細かいはなしですみません。