筋肉と腱

前回、筋肉は体の機能障害に大きな役割を果たしていると書きましたが、更に詳しく言うと、私が繰り返し言っている沈着物が、筋肉が骨に付着する腱の部分に溜まっていくと、体に問題を起こし始めます。

それは、なぜか?

それは、筋肉は他の組織、例えば靭帯などと違い、みずから収縮する能力を持っているからです。

骨折をしてギプスで固定した時などは、靭帯も硬くなりますが、これは長期間動かさなかったことによる循環不良などが原因で、筋肉が収縮するということとは、別のものです。

少し難しい話になるかもしれませんが、ここで筋肉の構造の説明をしたいと思います。

まずは下の図です。

 

 

 

筋肉は大きく分けて、骨と骨をつないで人が自分の意思で動かせる骨格筋と胃や腸など自分の意思では動かせない、平滑筋という2種類がありますが、今回は骨格筋で説明したいと思います。

骨格筋は3段階に分かれていて、まず細い筋線維、それがいくつか束になったものそして、その束が集まって大胸筋などといった名前のついた筋肉になります。

また、それぞれの部分は筋膜という薄い線維の膜で包まれています。

この骨格筋は顔の表情筋など一部を除いて、基本的には骨から骨へとつながって、関節を動かします。

この筋肉が骨につながる部分は筋細胞から、腱という非常に強い強度を持った線維に変わります。

では次の図です。

 

 

 

筋肉の中には筋紡錘という、その筋肉の長さや、動く速さなどを感知する感覚器があり、これで常に筋肉の状態をコントロールしています。

ですから、例えば「右のヒラメ筋の力が足りない。もっと力を入れなくては倒れてしまう!」などと頭で考えずとも、2本の足でバランス良く立っていられるわけです。

もう1つの感覚器はゴルジ腱器官といい、腱の部分の線維の間に入り込んでいます。

これは、筋肉にかかる力の強さをチェックしていて、もし筋肉に急激な力が、かかった時に、反射的に筋肉を弛緩させることにより、筋線維が断裂したり、腱が骨から剥がれてしまったりということを防いでいます。

この2つの感覚器のうち、筋紡錘が筋肉に問題を起こすのに重要な役割を果たしていると私は考えています。

筋紡錘と、腱の部分の沈着物によって何が起こるかを次回は書きたいと思います。